オリジナルTシャツをインクジェットプリントで作成する!

オリジナルTシャツのプリント、といえば真っ先に思い浮かぶのはシルクスクリーンプリント!版と呼ばれるプリント用の型をつくり、そこにインクを乗せてTシャツに刷り込んでいきます。
実はその歴史は古く、1900年初頭までさかのぼることとなります。
日本の友禅染がきっかけとなり、イギリス人のサミュエル・サイモンによって生み出された新しい技法です。
日本では戦後、岐阜 郡上八幡町を中心に技術の開発、普及が進められました。
プリントブレインもその岐阜に本拠をおき、皆様に日々オリジナルTシャツをお届けしています。

さて、最近では機械、資材の進歩が目まぐるしく「インクジェットプリント」と呼ばれるプリント方法が台頭してきています。
Tシャツプリント業者さんでもTシャツのインクジェットプリントを売りにするところが増えてきました。
シルクスクリーンプリントでオリジナルTシャツを作るとき、一番ネックになっていた版にかかるコストが抑えられ、デザインの色数を気にすることなく、1枚から気軽に製作できてしまうところがインクジェットプリントのいいところです。
このインクジェットのTシャツプリント、なんとなくイメージはできるものの、名前を聞いただけでは一体どんなプリント方法なのかピンと来ないですよね。
そこで今回はシルクスクリーンプリントとの違いや、インクジェットプリントでオリジナルTシャツを製作する際のメリット・デメリットや、注意しなければならないポイントなどについてお話ししたいと思います。

インクジェットプリントってなに?

インクジェットプリントはTシャツプリント用の型である版を作らず、機械からインクを生地に直接吹きかける印刷方法です。
ご自宅にもあるであろう、パソコンにつないだプリンター。あれのTシャツバージョンと思っていただくとイメージしやすいと思います。
データを紙に印刷するのと同様に、Tシャツプリント専用のプリンターでデザインをTシャツ上で再現します。

先に書いたように、シルクスクリーンプリントの場合はデザインの色ごとに版を作らなければならず、デザインが複雑になればなるほど金額がかさんでいきます。

アバター
「4色のデザインでオリジナルTシャツを作ろうとして見積もりをとったものの、版代やプリント代で高額になってしまい予算オーバー。。。業者に相談したところデザインの色数を減らす提案をされ、予算上やむなく1色で制作した。。。」

なんて経験、ありませんか?
これがインクジェットプリントならそんな話にはなりません。
デザインに色をどれだけ使っても版代は不要、プリント代は同じ(デザインサイズにより変わるケースがほとんどでしょう)なので、色数を気にすることなく自由にデザインすることができるんです!フルカラーの写真をプリントすることだってできますよ!
プリントブレインは日本のモノづくりの技術を大切にしたいと考えておりますので、シルクスクリーンプリントをお勧めしていますが、正直なところこれはシルクスクリーンプリントには無い魅力の一つですね。

インクジェットプリントでオリジナルTシャツを作成するメリット

インクジェットプリントでオリジナルTシャツを作成する最大のメリットは「フルカラーやグラデーションの再現性の高さ」!
シルクスクリーンプリントでも表現方法はあるんですが、やはり高性能のプリンタの出力には適いません。

転写プリントのようにデザイン部分を張り付けた感じにもなりませんし、デザインデータをそのまま生地に印刷し、染み込むので、生地の柔らかさや風合いを損ることなく着心地のよい仕上がりになります。特に白生地のTシャツであれば気移植の影響もうけず、デザインの発色も良く仕上がること間違いなしです!
「だったらカラーTシャツはデータの色が綺麗に出ないってこと?」
なんて心配もご無用です。カラー生地の場合はデザインする柄の下地になる部分に自動的にベースとなる白インクを先にプリントすることでデザインデータの色をを活かしたプリントができます。
一番仕上がりが良いのは白生地のTシャツなのは間違いないですが、濃色生地だからといってインクジェットプリントが出来ないわけではない、ということですね。

また、インクジェットプリントは多色のデザインのプリント再現だけではなく、細かい柄線やかすれ・ぼかしなどの表現も得意としています。
その活用方法は

  • 【自分で撮った写真をTシャツにしたい】
  • 【ペットとの思い出を形に残したい】
  • 【友達に描いてもらったイラストを印刷したい】

など様々。
版代がかからないので、大量に注文するよりもプレゼントやお祝い用として小ロットで製作する方がおすすめです。

インクジェットプリントで製作する時の注意点

メリットばかりに見えるインクジェットプリントですが、いくつか注意しなければならない点もあります。

綿生地限定!?

インクの特質上、多くのTシャツプリント業者さんで
綿100%の商品のみの対応
となっています。ポリエステルやナイロンなど化学繊維が含まれている生地にはプリントができないということですね。となってくると使用できるアイテムが限られてきます。 注文前にインクジェットプリントができる素材かどうかきちんと確認することが大切です。
プリントブレインのインクジェットプリントはポリエステル生地にもプリントが可能です!他社で断られた場合でも一度ご相談ください。

また、濃色生地の場合はインクの発色を良くするために白インクとは別に前処理剤を塗布してからプリントを行いますが、納品時にこの跡が残ったままになる可能性があります。
前処理剤は透明な糊のようなもので、人体に影響はなく水洗いで落ちることがほとんどですが、商品到着後すぐに着用する場合は前処理剤を使用しない白Tシャツでの製作が無難です。 それからメリットの方で「入稿データをそのまま出力する」と書きましたが、逆に言えば元データの解像度が低いと仕上がりに影響が出るというマイナス点もあります。

フォトショップやイラストレーターで作られた高解像度のデータであれば問題ありません。 ですが、画像がぼやけていたりガタついていたりすると仕上がりに直接反映されてしまうのです。 スマートフォンの小さい画面だとガタガタな画像でも綺麗に見えることがあるので、心配な場合はタブレットやパソコンなどの大きいモニターでチェックしたり実寸でプリントアウトしたりするのが良いですね。
そして最後に気をつけたいのが色味です。 インクジェットプリントはCMYKで柄を再現するため、PANTONEやDICでの厳密な色指定、ラメや蛍光色などの特殊カラーは表現できません。
元データと実際のプリントは100%同じ発色にはならないということを踏まえた上で発注しましょう。

まとめ

以上、インクジェットプリントについてまとめてみました。
シルクスクリーンプリントとインクジェットプリントはまったく違う印刷方法ですが、それぞれの良さがあります。 オリジナルTシャツ製作で失敗しないためには

  • 【単色で大量に製作するならシルクスクリーンプリント】
  • 【フルカラーで小ロットの製作ならインクジェットプリント】

といった具合に自分たちの製作内容に合わせて適切な方法を選ぶのが重要ですね。